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071 : Arnold Schönberg [楽興の時]

 

 

 

Arnold Schönberg

 





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Arnold_Schoenberg

 





アルノルト・シェーンベルク (Arnold Schönberg, 1874913 - 1951713) はオーストリアの作曲家・指揮者・教育者。 

調性を脱し無調音楽に入り12音技法を創始したことで知られる。

アメリカに帰化してから1934年以降は、「アメリカの習慣を尊重して」"ö"o-ウムラウト)を"oe"と表記したSchoenbergという綴りを自ら用いた(アメリカでは「アーノルド・ショウンバーグ」と呼ばれた)。

 


父シャームエル・シェーンベルク(Sámuel Schönberg 1838 - 1889年)は代々ハンガリーのノーグラード県セーチェーニに住むユダヤ人で、靴屋を営んでいた。

母パウリーネ・ナーホト(Pauline Náchod 1848 - 1921年)もプラハ出身のユダヤ人。

ウィーンにて生誕。初めはウィーン人らしくカトリックのキリスト教徒として育てられる。
8
歳よりヴァイオリンを習い始める。その後チェロを独学で学ぶ。


15歳の時、父が亡くなり、経済的に立ち行かなくなった彼は、地元の私立銀行に勤め始め、夜間に音楽の勉強を続けていた。


その後作品を発表し始めたころに彼の余りにも前衛的な態度のため、激怒した聴衆によってウィーンを追い出され、ベルリン芸術大学の教授に任命される時、プロテスタントに改宗、その後ナチスのユダヤ政策に反対して1933年、ユダヤ教に再改宗している。




























シェーンベルクが生まれたのは1874年。

後期ロマン派も成熟期を迎え、この後フランスでは印象派が誕生。

そして音楽界が調性を超えた方向へと向かう過渡期を生きた人でした。

     

モンテヴェルディがそうであったように彼の革新的なスタイルは、

時代の変化という要求から生まれた必然だったのかもしれません。

シェーンベルクこそが様々な意味で適役だったのです。

しかしもし、そうした革新者としてのイメージのみを彼に抱いている方なら、

この美しい弦楽合奏曲を聴いて大いに驚かれるかもしれません。

     

ここにあるのはワーグナーやブラームスに影響された、紛れもない後期ロマン派の真髄のような甘く重厚な響きです。

シェーンベルクにとっては初期にあたる作品で、まだ無調的気配は希薄です。

デーメルの同名の詩「浄夜」を題材とし、月下の男女の語らいが音で紡がれていきます。

     

単一楽章の形をとっていますが、詩に応じて5つの部分から構成されています。

当初は弦楽六重奏曲として作曲されましたが、後に自身が弦楽合奏用に編曲。

現在ではコントラバス・パートが改訂された弦楽合奏版が多く演奏されています。 

      

余談ですがシェーンベルクとガーシュウィンはアメリカでの住居も近く、

絵画やテニスなどの趣味も合う大変仲の良い友人関係だったようです。

ガーシュウィンが油絵でシェーンベルクの肖像画を描いていたほどです。

       

ガーシュウィンが脳腫瘍で早過ぎる死を迎えた際、シェーンベルクはラジオで弔辞を読み上げました。

それはガーシュウィンの楽才を称え、ふたりの友情を強調する内容でした。

ラプソディ・イン・ブルーを聴いてご機嫌(?)なシェーンベルク。

その姿を想像すると微笑ましいものがあります。





























































































































 

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このブログは美しい曲・美しい絵画・美しい詩 等をインターネットの宝の山から見つけ出し、

  

ご紹介する事を基本としているブログです。
またここで使っている音楽・動画は、ご紹介している作曲家・アーティストの作品や解説への引用です。

 

 


 

 


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コメント 7

YUTAじい

おはようございます。
威厳の中・・・初音ミクとは少し驚かされました。
良い曲は発掘されるんですね・・・今日も心和まされました。
何時もありがとうございます。
by YUTAじい (2014-07-12 07:12) 

般若坊

YUTAじい さん おはようございます。今日も良い天気で暑くなりそうですね。いまバルコニーの気温を見てきましたが、31.3℃になっていました。
初音ミクは今までにもご紹介しましたように、ボーカル音源で曲や歌を奏でることができます。これにキャラクターを組み合わせたので、よりリアル感が出ました。
すごい時代になったものです。 ^^
by 般若坊 (2014-07-12 08:51) 

sig

「月に憑かれたピエロ」を初音ミクがドイツ語で歌うなんて、びっくりです。でも、ちょっとんなまっているようですね。笑
by sig (2014-07-13 09:34) 

般若坊

sig さん こんにちは。
このボーカル音源は驚くばかりですが、歌詞を入力してドイツ語らしくスムーズに発音させる仕掛けはどうなっているんでしょうかね!おまけに曲の感情表現まで・・・。
私はこの辺のシェーンベルクになると、なかなか付いていけない浅学を感じます。
前衛的という表現があたっているかどうかわかりませんが、 sig さんのような芸術に携わっている方々は、違和感がないのでしょうね・・・  ^^
by 般若坊 (2014-07-13 10:25) 

般若坊

素晴らしい言葉      ツイッターから

子供が生まれたら 犬を飼いなさい

子供が赤ん坊の時 子供の良き守り手となるでしょう

子供が幼年期の時 子供の良き遊び相手となるでしょう

子供が少年期の時 子供の良き理解者となるでしょう

そして子供が青年になった時自らの死をもって子供に命の尊さを教えるでしょう

by 般若坊 (2014-07-14 02:54) 

bpd1teikichi_satoh

般若坊さんこんばんは!もうおはようございますかな?
シェーンベルクは12音階技法で余りにも有名だが、個人的には、
彼の音楽は余り好きではない、爺は後期ロマン派のワーグナー、
マーラー、ブルックナーの方が好きだ。
浄められた夜は、素晴らしいけれど、爺が古いのかもしれないが、
無調音楽は、爺にはわからないだけで無く聴いて楽しく無い。
音楽とは、字の如く聴いていて楽しく、心を打つものだと思う。
by bpd1teikichi_satoh (2014-07-14 04:02) 

般若坊

bpd1teikichi_satoh さん おはようございます。朝から気温がぐんぐん上がり、今日もあちこちで今年一番の気温を記録しそうです。
シェーンベルク 確かに云われる通りだと、私も思います。私も理解が困難な旋律です。我々は音楽を望んでいるのであって、学理を聴いているわけではないですから・・・
ワーグナー、マーラー、ブルックナーもご紹介していきますが、五十音順ですので、いずれも大分後になります。お楽しみに・・・ ^^
by 般若坊 (2014-07-14 07:13) 

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