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089 : Carl Albert Hermann Teike [楽興の時]

 

 

 

Carl Albert Hermann Teike















 

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Carl Albert Hermann Teike










カール(・アルベルト・ヘルマン)・タイケ(Carl Albert Hermann Teike, 186425 - 1922522日)はドイツの作曲家。軍楽隊のために100曲以上の行進曲と、演奏会用の20曲を残す。

吹奏楽の作曲家として有名。 

ポンメルンのシュテティーン・アルトダム(英語版)にて鍛冶屋の息子に生まれる。

実家は子沢山で、14人兄弟の第4子であった。

14歳で音楽の学習を始め、様々な楽器をこなした。

19歳でヴュルテンベルク王国の陸軍に楽隊員として入隊し、カール王第123師団に配属された。

シュヴァーベンの都市ウルムに駐在し、地元の劇場オーケストラのためにホルンや打楽器の演奏家としても活動する。 

作曲家としての活動は、軍隊行進曲の作曲をもって始まり、後に「旧友」(Alte Kameraden) と名づけられた1889年の楽曲もその一つである。

タイケの作曲した歌曲は20マルクで売れた。

楽隊長に作品を認められなかった(「旧友」ですら、上官に「ストーブの薪にしてはどうか?」と酷評された)ことから陸軍を退き、ウルムの警察官に転職、地主の娘と結婚した。

1895年にブランデンブルク州のポツダムに移り、病気のために1908年に退職するまで警察官として勤務を続けた。

その後は東部ブランデンブルクのランツベルク・アン・デア・ヴァルテで郵便局員となり、同地で1922年に死去した。 




行進曲「旧友」は、タイケの代表作であるだけではなく、世界的に最も有名なドイツの軍隊行進曲の一つである。







 

 

 

 





 

 











































































































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現ドイツ軍のパレード風景

 












[ぴかぴか(新しい)]



 

 

 旧友
Alte Kameraden


戦さの径ゆく旧友たちは
古き友情に忠実にして
戦闘の中も硝煙の中も
常に団結を緩めない。

Alte Kameraden auf dem Kriegespfad
In alter Freundschaft felsenfest und treu.
Ob in Kampfe oder Pulverdampf,
Stets zusammen halten sie auf's neu.
攻撃にひたに打ち、
勝利に栄誉は輝かん。
いざ戦友よ 弾込めよ、
これぞ我らが進軍譜。
Zur Attacke geht es Schlag auf Schlag,
Ruhm und Ehr mu
ß
bringen uns der Sieg,
Los, Kameraden, frisch wird geladen,
Das ist unsere Marschmusik.
戦闘後、連隊は挙りて
野営地近き村宿に赴く。
宿主のところで女たちや
主の娘と戯れたのだ。
Nach dem Kampfe geht das ganze Regiment
Ins Quartier ins n
ä
chste Dorfhauselement
Und beim Wirte das geflirte
Mit den M
ädels und des Wirtes Töchterlein.
今日のうちは冗談に破顔しようぞ。
明日なれば行方も知れぬ身ゆえ。
戦友よ、これが戦さの辛き定め、
ゆえこそ盃をとりて乾杯といわん。
Lachen scherzen, lachen scherzen, heute ist ja heut'
Morgen ist das ganze Regiment wer wei
ß
wie weit.
Das, Kameraden, ist des Kriegers bitt'res Los,
Darum nehmt das Glas zur Hand und wir sagen "Prost".

古酒に勇気と力を貰う。
それは真に生の源だ。
老いた胸は若く高鳴り、
思い出も生き生きと甦る。

Alter Wein gibt Mut und Kraft,
In dem steckt der wahre Lebenssaft.
Und das alte Herz bleibt jung
Und gewaltig die Erinnerung.
血染めの鉤十字に
死すまで忠誠を保たん。
飲み干せ、つぎ注げ。
我らは古き仲間でいようぞ。
Hakenkreuz auf blutigrot,
Bleiben wir getreu bis in den Tod.
Trinket aus und schenket ein
Und la
ßt uns alte Kameraden sein.
 

 

 

 

 



 

なぜ、「旧友」という題名がつけられたのか?。
 

その有名なエピソードについて、簡単に、ご紹介しておきたい。

軍楽隊員であったタイケ青年が、この行進曲を完成させたときのことである。彼に作曲を教えてくれた楽隊長は、すでに交代しており、別の楽隊長が着任していた。

この新しい楽隊長に、彼は、自信満々に、完成した楽譜を見せた。

しかし、ほめられるどころか、つっけんどんに突き返され、散々に罵倒されたのであった。“こんな行進曲は、かまどへ行くのがふさわしい!焼いてしまえ!”と。

残念ながら彼は、これを機に、軍楽隊から去ることになるのである。

この楽隊長は、無名の青年の光る才能を認めようとしなかった。
新しく台頭する「若き力」を育てようという、先輩らしい気持ちもなかった。

せっかく、後輩が頑張ったのである。先輩として、きちんと評価し、その努力に、誠実に応えてあげるべきではなかったか。

さて、先輩の無慈悲な仕打ちにあい、軍楽隊をやめたタイケ青年。このとき、苦楽をともにしてきた軍楽隊の旧き良き仲間たちが、激励の送別会を催してくれた。

「ぼくたちは、仲間じゃないか、同志じゃないか、一緒に立ち上がろうよ」と。そして、その場で、彼の楽譜を、仲間たちが皆で演奏してくれた。

この曲が、初めて演奏された劇的な瞬間であった。なんと素晴らしい同志愛ではないか。

タイケ青年は、うれしかったであろう。

「だれが、わかってくれなくとも、自分には真実の友がいる! 自分の人生の行進は、どこに行っても、いつも、心通う旧友と一緒だ」と。

感激したタイケ青年は、この行進曲に万感の思いを込めて、「旧友」と名づけたといわれている。














 













 

 
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このブログは美しい曲・美しい絵画・美しい詩 等をインターネットの宝の山から見つけ出し、

ご紹介する事を基本としているブログです。

 

 

 

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コメント 11

YUTAじい

おはようございます。
聴いた事・・・多々有ります、またお勉強になりました。
中々自分で突っ込めない部分です・・・何時もありがとうございます。
by YUTAじい (2014-11-15 07:02) 

般若坊

YUTAじい さん おはようございます。今朝は一段と冷え込みましたね。バルコニーの温度計を見ると4.5℃でした。
この曲はほぼすべての人に聴き覚えがある、有名な行進曲ですね。パレードや運動会などでは必ず流れる曲です。
また吹奏楽をやった人なら、旧友は必ず演奏する曲ですね・・・パレード用に暗譜を要求されます。 ^^
by 般若坊 (2014-11-15 08:26) 

海を渡る

おはようございます。
子供の頃から親しんできたあまりにも有名な行進曲ですが、
作曲家やエピソードについては知りませんでした。
面白く読ませていただきました^^。
by 海を渡る (2014-11-15 08:51) 

あとりえSAKANA

おはようございます。
気合の入らない今日。
良い曲を聴いてエンジンがかかりました。
(よく運動会で聞いた曲ばかりです(^v^))
耳馴染みの曲の曲名やエピソードを知ると
曲に対しての親近感が違ってきますね ♪
by あとりえSAKANA (2014-11-15 09:04) 

般若坊

海を渡るさん おはようございます。瀬戸内のすばらしいダルマ夕日をありがとうございました。感動しました。
このブログは、日頃聴きなれた曲を作曲した人が ”どのような人なのか?” あるいは ”この作曲家がこんな曲を作曲している!” といった発見を紹介する目的でもあります。
皆さんにエピソードをご紹介すると共に、自分の勉強でもあります。 ^^
by 般若坊 (2014-11-15 09:05) 

般若坊

あとりえSAKANA さん おはようございます。
タイケの旧友で気合いが入り、エンジンがかかりましたか・・・行進曲の目的はそうですね! ^^
作曲家を知ると聴きなれた曲でも、より親近感がわきますね・・・仰る通りです。 ^^
by 般若坊 (2014-11-15 09:13) 

ponnta1351

勇壮で軽快な行進曲聴いたことは有っても、作曲家の名前は知りませんでした。(毎度の事ですが)又一つ知識を得ることが出来ました。
ただ、最近すぐ忘れちゃうんですよね、悲しいかな(涙)
by ponnta1351 (2014-11-15 13:19) 

般若坊

ponnta1351 さん こんにちは。今日は天気が良いので車は混雑、753の子供さん達が着飾って賑やかです。子供の成長を願う気持ちが伝わってきます。
ponnta さんは活動的ですね!いつまでもエアロビックスで、そのお元気を維持してください。 ^^
by 般若坊 (2014-11-15 13:47) 

sig

こんにちは。
名曲「旧友」のエピソード。人を見る目のない上司を持った有能な人材はみじめですね。
レコードのノイズも、今となっては懐かしいです。
(以前からですが、認証記号が間違っていないのに、なかなかコメントが入りません)これで8回目です。
by sig (2014-11-16 14:46) 

般若坊

sig さん こんにちは。いつもコメントありがとうございます。
コメントが入らないようで、ご迷惑をおかけしているようですね。私は画像認証なしにコメントがいただけるよう、設定しております。なぜ認証コードを要求されるのでしょうかね?
これで入らないのは、よくわからないのでソネブロへ聞いてみましょう。 sig さんはソネットのブロガーですから、あってはならない事ですよね!
それから謙虚さを持たない上司ほど、腹が立つものはありませんね!現在の地位が、その能力に拠らないことがミエミエの場合はなおさらです。
どれだけの優秀な人材が去っていくかを考えると、人事というものの責任は、会社においても社会においても重大ですね。 ^^
by 般若坊 (2014-11-16 15:31) 

般若坊

Sigさんが述べておられます、コメントが投稿しずらい件についての、So-netブログサポートデスク の回答です。ご参考までに掲載しておきます。

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by 般若坊 (2014-11-17 10:28) 

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